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DVDレンタル「三匹荒野を行く」
「奇跡の旅」というディズニー映画はかなり好きな作品だ。仕事で心身が疲れたときに観て、泣き笑う。字幕版も良いが吹替版がとても好き。チャンスの声優、マイケルJフォックスと松本保典がどちらも素敵。
奇跡の旅はDVDを持っているのだが、原典の「三匹荒野を行く」はずっと観たことがない。このたびDVDレンタルで原典を借りてみた。好きと言ってる奇跡の旅に続編があるとつい最近まで知らず、「奇跡の旅2」も一緒に借りた。
「三匹荒野を行く」 ええと、こんなにドキュメンタリータッチとは予想外。動物はしゃべらない。誰だか知らないおじさんのナレーションが動物の心情を語るが、退屈になってくる。
本編の最初から本当の飼い主とはすでに別れて知り合いに預けられており、飼い主と犬猫の仲良しさが観客に伝わってこない。動物が言葉を発しないことも伝わらない要因になってると思う。
犬猫に親近感を湧く前に、3匹が旅立ってしまう。おじさんのナレーションは小説のト書きみたいに淡々と語るだけで、自宅が恋しくなるきっかけと旅立つタイミングがいきなりすぎて、凄く眺めているだけの気分が続く。
2枚の置き手紙が1枚飛んでいってしまうところはおお~っとなった。猫だけ水に流されてしまい、心優しい人間に助けられるところも良かった。しかし心優しい人が登場する前に、ゴミ箱を漁るチャンスポジションの犬を散弾銃で2発も射撃する人間が出てきて、威嚇射撃ではなく始末にかかる射撃で嫌な気持ちになった。
原典は猫にドラマがありすぎるなあ。川に落ちて九死に一生を得て、2匹を追っていたらオオヤマネコに狩られそうになる。そんなドラマティックを盛り込んだかと思えば、3匹の再会は直ぐだった。2匹は完全に猫を諦めている風だった。
種類が違うことは知っていたらが、2匹の犬のキャラクターも奇跡の旅と違って変な感じする。
チャンスポジションの犬は年寄りで、シャドウポジションのほうが若く、ヤマアラシにちょっかい出して顔にトゲが刺さる犬が原典ではシャドウポジションの犬だったので驚いた。
なんかまだ足りないと感じたのは”一方その頃、飼い主たちは?”の描写が入らないからだ。犬猫が道中出会う人間たちは登場するが、預けている犬猫を子供が恋しがったり行方不明を知って泣く姿が描かれなくて、つまんない。
お、預かっている知り合いが再登場した。本編はあと10分くらいで終わるぞ。う~ん本当の飼い主である子供の心情描写がないとせっかくの映画なのに、つまんない。
本当の飼い主である子供たちも再登場した。だが、最後の最後の最後だ。もうボイジャーと会えないと男の子が落ち込んでいるが、「はあ?今更何?」って感じだなあ。友だちに気を配りちょくちょく後ろを振り返る犬猫の演技に癒されたが、見所は、犬猫の自然な演技のみ!