≡ Sturm und Donnerschlag ≡
映画SUCKER PUNCH(エンジェルウォーズ)感想(1)
ザック・スナイダー、スルーしていてごめん!
4月27日に字幕版を、5月1日に吹替版を観に行った「SUCKER PUNCH(邦題エンジェルウォーズ)」の感想である。
参考リンク。いずれも、とても要FLASH。
■英語公式:http://suckerpunchmovie.warnerbros.com/
■英語Youtube:http://www.youtube.com/user/SuckerPunchFilm2011
■『Sucker Punch: Annihilation』
(英語公式内特設サイト。キーボード操作でアクションゲームが楽しめる)
■日本公式:http://wwws.warnerbros.co.jp/suckerpunch/index.html
■日本Youtube:http://www.youtube.com/user/angelwarsmovie
Zack Snyderの作品を観るのは人生初。「300」も未視聴で、エンジェルウォーズが彼の作品ということも覚えておらぬまま観てしまった。現金なものだが、この映画をきっかけに、関心をもってなかったZackさんの過去作を観てみようと決心した。映像技術の魔術を見せてもらった気分。
続きに映画を観て感じたことを書く。シーンの詳細なバラシはないと思うが、未視聴の人に遠慮していないのでご注意よろしく!
●幕開け初のセリフは天使(エンジェル)や守護天使についてモノローグ
いきなりエンジェルに触れて物語が始まったので、邦題のエンジェルウォーズは正しかったのか?とぼんやり思う。今回の邦題は個人的に[E:gawk]ダサい……。サッカーパンチは訳すと“予想外の殴打=だまし討ち”らしい。邦題つけるのは構わない、サッカーは球技のサッカーと混同されそうだし。(というか私が球技だと思ってしまった)しかし、“エンジェル”と“ウォーズ”ってよくあるワードで、過去にエンジェルが使われた映画を見た人にあわよくば興味を持ってもらおうという魂胆が(もうだまれヽ( ・∀・)ノ┌┛ガッΣ(ノ`Д´)ノ)
字幕版ではこのモノローグが誰の声であるか分からなかった。登場人物が全員そろっても、揃った頃にはモノローグのことは脳から遠のいていたし。で5/1に吹替版を観て、誰のセリフだったか判明し、そしてそれがラストシーンに結びつくんだ!と冒頭で納得感動[E:heart02]! 吹替版もいいものだなと感じた。
●ベイビードールが見るもの聞くものすべてがその後の舞台に反映される
物語は金髪おさげの娘さんベイビードールを中心に進んでいく。Emily Browningの困ったような表情がけっこうたまらんw 顔の好みとしてはスイートピー、キャラクター全体としてはロケットが好き。セーラー服で日本刀とピストルをあやつるベイビーさんも好きだ。
舞台はそのベイビーさんが入院させられる精神病院から発展する空想世界と、空想世界内から更に生まれる空想世界。多重構造の映画である。人間の想像力ってスゴイのな![E:spa] ベイビーさんにはもとから豊かな想像力があったのだろうと思っているが、きっと本編を何度もみればココの描写がのちのアレになるわけかあ!と納得できるポイントがいろいろありそう。
1点今も気になっている場面がある。継父が病院の受付を通るところ。ベイビーさんが待合室に座る男女、男がいじる帽子にカメラが寄るのだが、あれはどこに繋がるんだろう?
●この映画の字幕版フォントはあの手書き風フォント(こういう奴)
エクスペンダブルズは変哲もないゴシック体で少々寂しかったところ。全編ダーク調の映像が多いから字幕が右に行ったり縦書きになったりすることはまずなくて見やすいし、フォントがかもす雰囲気はやはり目にして楽しい。
●SUCKERという単語にはロリポップ(棒付きキャンディ)という意味も
goo辞書でSUCKERを検索したら、米略式でSUCKER=lollipopだという。ああ、だからアンバーがいつもなめて。。? それを意図したかは不明。ベヨネッタの回復アイテムでもあるロリポップキャンディ。なんか親近感わくなあw ロリポップもグッズ化して欲しかったぞ私は[E:wink]
●歌も芝居もダンスもできそうな皆さん・・・
エンディングクレジットの歌は必見だ。席を立つな!帰るのまだ早い! 歌っているのはブルー役のOscar Isaacとゴルスキー役のCarla Gugino! なななんで上手いんだ!?[E:lovely] 海外の役者さんはタレント…才能ある人という語句が本当にふさわしいと改めて思う。日本の“タレント”のなかにはタレントといえるか?と感じる人もいる。国内のカタカタの使われ方って疑問符がよく浮かぶ。マンション同様(mansionは本来は大邸宅)。
そつなく劇中歌や主題歌を歌えてしまう俳優はここにもそこにも、という印象。ウィル・スミスや00年代版オペラ座の怪人のファントム役、クリスティーヌ役、ラウル役ほか。ドリームガールズではビヨンセが女優業で好演しているし、エディー・マーフィーの歌唱はすごかった。音楽ジャンル問わずクリアできている人がいっぱいいる気がする。
●ゴルスキーの巻舌は吹替版のほうが3割ぐらい増加している印象
Carla Guginoの巻舌すげーというか巻き舌自体に気づいたのはエンディング歌でのこと。深見さんがたくさん巻き舌で吹き替えているので彼女のセリフは巻き舌だったのぉ?と思った。また字幕版を見たい気持ち。女性の巻き舌って魅惑的だわww
●アンバーとブロンディの人生についてもっと知りたかった。
映画の主演の娘さんは5人。ベイビードール、スイートピー、ロケット、アンバーそしてブロンディ。前半3人には過去について触れる場面が多少あった。公開された映像においてはアンバーとブロンディのバックグラウンドは皆無だったと思う。
twitterで聞いた情報によれば映画公開時点でだいぶカットされたシーンがあって、DVDやBDで完全版が観られるのではないかと。もっと丁寧に、各人を掘り下げるくらい時間を割いてほしいな、と思った。
だからといって最近よくある映画単位の連続ものにはならず、この1本で起承転結が描かれて良かった。ドラマの完結編が映画だったり映画も観てみれば来年公開の映画に続いていたりする。◯イラの冒険の続きはどうしたオラーと思える私としては、公開版はカットいっぱいでも1本に収まってくれてほっとしている。
●プログラムとガイドブックとピストルストラップとサントラCDを購入予定
買ってみた感想のようなものは、後日別の記事で。この記事はすでに冗長しているので。映像の緩急やVFXの印象についても後日に続くー。